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2010年11月22日
1区の調査が終了しました。
弥生時代前期以前の地層では、2m近く堆積する砂礫(されき)層と、低地に溜まった泥を確認しました。
この砂礫層は、北側に高く堆積し、南に低くなる地形をつくりだしています。弥生時代中期には、この地形を利用して、田んぼを営んでいたようです。
現代の田んぼが広がる平坦な景観からは、想像もつきませんが、当時の遺跡周辺は、起伏だらけの地形だったことがわかりました。
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2010年11月16日
弥生時代前期(約2500年前)の溝から、完全な形の壺とともに、作りかけの木製鍬がみつかりました。みつかった瞬間は、大きな下駄のようにもみえましたが、よくみると、柄を装着する部分が作ってあることや全体の形から、「鍬」ということがわかりました
木製鍬としては、鳥取県の最古例であるとともに、製作方法や木材の加工技術を知る上で、きわめて貴重な発見となりました!
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2010年11月11日
弥生時代中期(約2100年前)の田んぼを慎重に掘り進めると、石庖丁(いしぼうちょう)が出土しました。石庖丁は、稲穂を刈り取るための道具です。
当時の稲刈りは、現在のように機械ではなく、一つ一つの稲穂を刈り取る、手間ひまのかかるものでした。中央にあいた2箇所の孔は、紐を通すために開けられており、紐に指を通して使用していたものと考えられます。
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2010年11月08日
古墳時代前期初頭(約1700年前)の竪穴住居跡がみつかりました。この竪穴住居跡のまわりを幅1〜2mの溝が囲んでおり、ここから大量の土器が出土しました。
この竪穴住居跡のすぐ西側には、田んぼが広がっていたと考えられます。家と仕事場との距離が近くてうらやましいです。
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2010年10月27日
古代〜中世の田んぼの下には、弥生時代後期(約1900年前)以前の洪水によって運ばれた砂が堆積していました。
この洪水砂を掘り進めると、低くて幅が狭いアゼで区画された、弥生時代中期(約2100年前)の田んぼがみつかりました。
調査地の周辺では、稲刈りが終わっていますが、この田んぼでも弥生時代の人々が秋になると稲刈りをしていたに違いありません。
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2010年10月14日
細かい土器の破片を取りあげていくと、下の方からは形がわかる大きな破片が出てきました。
土器がなぜ、このようにたくさん捨てられているのか、その謎を解明する糸口になるかもしれません。 |
2010年10月7日
いよいよ中世水田の下の層を掘り下げ始めました。
予想をはるかに上回る土器の量。あまりの多さに、足の踏み場もありません。
作業員さんたちも、おそるおそる作業をしています。
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2010年9月30日
調査区の端を部分的に掘り下げて、中世の田んぼの下にいつ頃のどのようなものがあるのかを確認しました。
すると、弥生時代後期から古墳時代前期(約2000〜1700年前)の土器がぎっしり詰まった層がありました。
水田調査が終わったらすぐに、この層を掘り下げます。何が出てくるか、今からドキドキします。 |
2010年9月10日
写真上の中央をやや斜めに続いている高まりは、1区にある幅1m程の大きな畦(あぜ)です。
写真下は畦の周囲を全体的に掘り下げたところ。部分的に残した土層断面を見ると、真ん中の盛りあがったところに、洪水によって運ばれた白い砂があります。
こうした砂に覆われながらも、田んぼの畦を何度もつくりかえていたことがわかりました。 |
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2010年8月25日
中世の田んぼは、1・2区両方に広がっていました。
上空からみると、周囲に広がる現在の田んぼとは、大きさや形が違っていることがよくわかります。 |
2010年8月25日
洪水によって運ばれた砂を慎重に掘り進めると、水田が姿をあらわしました。水田が営まれた時代は戦国時代以前と考えられますが、その開発が始まったのは出土した土器から鎌倉時代にさかのぼる可能性があることがわかってきました。
水田は、幅1mぐらいの大きな畦と幅0.3〜0.5mぐらいの小さな畦によって区画されていました。畦は地形に合わせて、高いところと低いところのちょうど境界に設けられています。
9月に近づき、周辺では稲穂が風に揺れています。当時も今と同じような景色が広がっていたのでしょうか。
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2010年8月5日
現代の耕作土を掘り下げると、調査区全体に砂が広がっていました。
砂の表面を見ると写真のように、灰色の土が筋状に延びていました。おそらく戦国時代以降につくられた田んぼの畦になると考えています。
洪水で運ばれた砂にパックされているので、きれいに区画された田んぼが見つかる可能性があります。
当時の田んぼは、現代のものとどう違うのでしょうか?
調査ではその違いを明らかにしていきたいと考えています。 |
2010年8月2日
現地調査がスタートしました。
調査区を囲む矢板が打たれ、発掘作業が始まります。 |
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