高住平田遺跡で烏帽子をかぶった男性の人形代を発見

 平成22年度の高住平田遺跡の発掘調査で、まじないに使われた人形代(ひとかたしろ)と思われる木製品が出土しました。平安時代終わりから鎌倉時代(約700〜800年前)のものと思われます。

 この木製品は、男性の横顔をかたどったもので、都では一部の位の高い人物(貴族)しかかぶることができなかった、立烏帽子(たてえぼし)が表現されています。烏帽子の形やかぶり方は、当時都のようすが描かれた絵巻物の登場人物とそっくりで、都の文化にふれた人がつくったものと考えられます。

 そのため、高住に都の文化がもたらされていたとみられ、人形代にあらわされたような貴族がこの周辺に住んでいた可能性が考えられます。

 文献記録が残されていない高住地域の歴史を知る上で、重要な発見といえます。
 
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記者発表資料(PDF 約1.16MB)

出土した人形代